1.自宅での治療方法は歯磨き粉（軽度）
自宅でお試しいただきたいのが知覚過敏用の歯磨き粉です。
知覚過敏の症状がでたら1日でも早く歯医者に行って診察を受けることが大切です。
しかし忙しい人は難しい場合もあると思います。
そんな時に自宅でお試しいただきたいのが知覚過敏用の歯磨き粉です。
シュミテクトなどの知覚過敏用の歯磨き粉は硝酸カリウムという薬用成分が露出した象牙質をカバーし、刺激が伝わらないようにして、使用を続ければ歯が染みる症状が緩和されることが期待できます。（使用をやめると再度歯が染み始めることもあります）
知覚過敏の症状が軽ければこのような歯みがき粉を使用するだけで症状が改善、解消することも珍しくありませんが1～2週間ほど知覚過敏用の歯磨き粉を使用しても効果がなかった場合は虫歯の可能性もありますし、知覚過敏+歯周病の可能性もある為、歯医者にいきましょう。

2.歯医者が行うコーティング剤と薬剤塗布（やや重度）
しみる症状が日常に支障が出る程度であり、歯医者で知覚過敏と診断された場合、まず選択されることが多い治療法が【薬の塗布】です。この際に使用される薬で多いのが「フッ化物が配合された薬」ですが、「レジン（樹脂）・歯科用セメント」など薬ではなく、物理的に象牙質をカバーするコーティング剤を使用することもあります。
また、薬の塗布の場合1度だけではなく、何度も塗布をしなければ効果を得られないこともあり、「レジン（樹脂）・歯科用セメント」などのコーティング剤を使用する場合は日常の歯磨きによってコーティング剤が必ずする減ってしまうので人によっては数ヶ月で効果が落ちてきます。

3.歯ぎしりを保護するためにマウスピースを作製する（中度）
知覚過敏の最も大きな原因の1つが「歯ぎしり」なので、歯ぎしりが原因の知覚過敏の場合は歯ぎしりを治さない限り知覚過敏も治りません。
しかし、歯ぎしりの原因は「不安・ストレス・疲れ」など様々なことが考えられ、それらを解消するのは現代社会で生きる人々にとって容易ではありません。
その為、歯ぎしりを直接治すことができなくてもマウスピースで歯をカバーし、歯ぎしりによるエナメル質や歯周組織の破壊を防ぐ治療が行われます。マウスピースは保険適用で作製できます。

4.かかりつけの歯医者で歯周病の治療をすること（中度）
歯周病等の歯周疾患が原因で知覚過敏が起こっている場合は、歯周疾患を治さなくては知覚過敏も治りません。その為、知覚過敏の治療をと併せて、歯周疾患の治療も行われます。

特に歯周病になると歯茎が下がり象牙質が露出しやすくなるため歯が染みる知覚過敏の症状がでやすくなります。なので歯垢や歯石を徹底的に除去し、歯周病を根気強く治療するだけではなく、知覚過敏も根気強く治療しなければなりません。
ただ、歯石を除去することによっていままで歯石に覆われていた象牙質が露出しやすくなるため、歯がしみる知覚過敏の症状が一時的にひどくなる可能性も十分ありますが、歯石が付着したままだと歯周病を治すことは不可能なので歯周病治療と併せて「薬の塗布・コーティング剤・マウスピース」など知覚過敏の治療を併せて行うようになります。

5.重度の知覚過敏で神経を抜く
知覚過敏の場合、上記のような治療が行われますが、それでも治らなければ、最悪「神経を抜く」しかない場合もあります。
様々な治療を行っても改善の見込みがない場合など歯の神経を抜くことによって、歯のしみ、痛みを感じないようにするのです。
ただ、歯の神経を抜くと歯の染み、痛みは感じなくなりますが、神経が無くなると歯の変色（黒ずんでくる）・歯が破折がしやすくなるなど様々なマイナス面があります。
なので歯の神経を抜くのは本当に治療の施しようがない状態と判断された場合のみで歯科医でも神経を抜くのは最終手段の治療として行われます。

いかがでしたか？？？
虫歯と知覚過敏との違いを知り、ご自身の症状がどちらによるものなのか少しでも役立てば幸いです。
症状が出ているときは無理に我慢せず、必ず歯医者にいき、診断を受けましょう✨