食事をするたびに、口の中の虫歯菌が食べ物の糖分を栄養として酸を生成します。
この酸によって、歯のエナメル質からカルシウムやリン酸が溶けだす現象を「脱灰」と言います。
一方、脱灰によって溶け出したカルシウムやリン酸が、唾液によって再び歯に取り込まれ歯が元に戻ることを「再石灰化」と言います。
脱灰と再石灰化のバランスが保たれていると歯は健康な状態を維持することができます。しかし、脱灰が再石灰化を上回ると歯の修復が間に合わず虫歯が進行してしまいます。

①再石灰化を促す
唾液は、食事によって酸性に傾いたお口を中和する働きや、再石灰化に必要な成分が豊富に含まれています。
食事中によく噛むことや唾液腺をマッサージすることで唾液の分泌を促し再石灰化に繋げましょう。
また、フッ素やキシリトールも再石灰化をサポートするのに効果的です。
フッ素は再石灰化を助けて歯質を強化します。フッ素配合の歯磨き剤や洗口剤を使ってみて下さい。
キシリトールは再石灰化を促進し、プラーク（歯垢）を歯に付着しにくくする作用があります。甘いものが食べたいときは、キシリトールガムやタブレットを選んでみて下さい。

②食生活の管理
糖分の多い飲食物を控えて栄養バランスの良い食生活を心掛けましょう。スマホを見ながらや作業をしながらなど、ながら食べをしないことで、だらだら食べを予防しましょう。

③プラークコントロール
食べたら歯を磨く習慣をつけましょう。歯ブラシでは取り切れない汚れは、デンタルフロスや歯間ブラシを使ってプラークをしっかり取り除きましょう。
また、セルフケアで落としきれない汚れは、歯科医院でのプロフェッショナルケア（クリーニング）を受けることで虫歯のリスクを減らすことができます。

④生活習慣の見直し
質の良い睡眠と適度な運動は、体全体の免疫力を高めてくれ、再石灰化を促す唾液の質や量にも良い影響を与えてくれます。