病的口臭

前回は4種類の口臭をお話致しました。今回はその中でも、歯科に関係のある病的口臭について詳しくお話致します。

口腔由来の病的口臭

歯周病
歯周病菌が歯周ポケット内で繁殖し、揮発性硫黄化合物を生成することで、腐った卵や生ごみのような臭いが発生します。歯周病が治癒してくると口臭が軽減していきます。

虫歯
虫歯が進行すると、腐敗した神経や虫歯でできた穴に食べ物が入り腐敗すると強い臭いがでます。原因となる歯を治療することで口臭が軽減していきます。


舌苔
舌に付着している白っぽい汚れは細菌の塊で、食べかすやはがれた粘膜などのタンパク質を分解し、臭いを出します。
歯磨きの時に舌も一緒に清掃していき徐々に舌の汚れが取れてくると口臭は軽減していきます。

歯垢
歯周病菌、虫歯菌などの細菌が集まった白色や黄色のネバネバした歯の付着物で、食べかすやはがれた粘膜などのタンパク質を分解し、臭いを出します。
食後に歯磨きをしていただくことで歯周病や虫歯の原因となる食べかす等がなくなりプラークが少なくなり口臭が軽減していきます。

唾液の減少
汚れが落ちず口臭が出る。
よく噛んで食事をしていただき唾液腺を刺激したり、唾液腺をマッサージすることで唾液の分泌量が増えるように促す事が必要です。唾液の分泌量が増えることで口臭が軽減していきます。

口臭を減らすセルフケア

歯ブラシ+補助清掃道具
歯ブラシのみだと歯垢は約60%しか取れませんが、デンタルフロスや歯間ブラシを併用すると約80%まで歯垢の除去率はアップします。デンタルフロスや歯間ブラシなどの補助清掃道具を使って歯を清潔に保つと口臭だけでなく歯周病や虫歯などの予防にもつながります。

舌苔を取り除く
舌苔はうがいでは取れません。柔らかい歯ブラシや舌ヘラ、舌ブラシでケアしましょう。

口の乾燥を防ぐ

よく噛んで食べる、唾液腺のマッサージをするなどで唾液分泌を促すことができます。また、多量飲酒やタバコを控える、ストレスをためない、鼻呼吸を心掛けることも口の乾燥予防になります。

プロフェッショナルケア

定期的に歯科検診を受けましょう
歯が痛くなった時だけ歯科医院に行くのではなく、半年に一度は定期的なプロのチェックを受け、口の中のケアをしましょう。口の中の病気の予防につながり、またかかったとしても早期に治療ができます。

口の中に原因がある口臭については、きちんと予防すれば治すことが可能です。病的口臭を減らす取り組みで、しっかり予防していきましょう!